大衆ジャーナリズムの開花 明治大阪の錦絵新聞
前期:2006年11月3日(祝・金)ー11月26日(日) 後期:11月28日(火)ー12月17日(日)
文明開化で華やぐ明治初期、東京や大阪では多くの新聞が欧米に倣って発刊されました。1874(明治7)年、初めての錦絵新聞「東京日々新聞」が創刊されます。
錦絵新聞は瞬く間に都市を中心に広まり、大阪でも1875 (明治8)年から「大阪錦画新聞」「大阪日々新聞」「錦画百事新聞」などが相次いで刊行され、歌川派の笹木芳瀧や長谷川派の二代貞信ら優れた絵師が描く錦絵によるジャーナリズムが隆盛しました。カメラマンであり時にはレポーターである絵師は、文明開化によって変化していく市民の日常や前時代から伝わる奇談・怪談、あるいは情痴を中心とする男女の振舞いを紙面で取りあげています。しかし、やがて報道性を重視した小新聞と呼ばれるふりがな附きの日刊新聞が台頭し、こうした錦絵新聞は衰退していきます。
大衆ジャーナリズムの一端を担った錦絵新聞は、大阪の新聞文化の黎明期において、ひときわ輝きを放った世俗芸術の ひとつといえるでしょう。本展では、大阪城天守閣所蔵「南木コレクション」を中心に、1875(明治8)年~1885(明治18)年におよぶ大阪の錦絵新聞を展示し、江戸と明治の文化がクロスした大阪のヴィジュアル・ジャーナリズムの世界を紹介します。
*展示作品150余点の内、前期・後期にて約80点を入れ替えます。
展覧会情報
会期 | 前期:2006年11月3日(祝・金)ー11月26日(日) 後期:11月28日(火)ー12月17日(日) |
会場 | 伊丹市立美術館 |
休館日 | 月曜日(但し祝日開館・翌日休館) |
開館時間 | 10:00〜18:00(入館は17:30まで) |
入館料 |
一般700(500)円/大・高生350(250)円/中・小生100 (8O)円 |
主催 |
伊丹市立美術館、(財)伊丹市文化振興財団 |
助成 |
財団法人 朝日新聞文化財団 |
特別協力 |
大阪城天守閣 |
関連企画 | ■講演会(聴講無料、要観覧券)
「錦絵新聞とは何か」 ■諷刺画講座Vol.6(要受講料) ・11月18日(土) ・11月26日(日) ・12月9日(土) |
同時開催 |
所蔵品展II 『ビゴーによる明治の女性たち』 |