市立伊丹ミュージアム

ABOUT MUSEUM

施設紹介

旧岡田家住宅・酒蔵 / 旧石橋家住宅

旧岡田家住宅(国指定重要文化財)は江戸時代に建てられた町家で、酒蔵と店舗から成り、酒造業で栄えた伊丹の町の面影を今に伝えます。また、旧石橋家住宅(県指定文化財)も江戸時代に建てられた町家で、ばったり床几や出格子など、建設当時の店構えを残しています。これらの町家は公開されており、見学が可能です(詳細は来館案内へ)。詳細は、旧岡田家住宅・旧石橋家住宅ページをご覧ください。

日本庭園

施設内には日本を代表する作庭家、重森完途氏が作庭し、完途氏の跡を継ぐ重森千靑氏によって一部改修された日本庭園があります。

庭園設計者 重森完途氏のことば
この地は、古来より水の美味なるところで、江戸初期頃より「伊丹酒」と称し、最上酒とされ珍重された。このようなところから庭園中央部を流れる白砂は、水の象徴たる意匠、即ち、井泉や湧水、そして清流をあらわし、加えて蓬莱意匠の三尊石組を右端の松樹の付近に意匠した。更にこの地は元禄頃より「伊丹風」と云われる俳諧の一風・一派が創案された。
伊丹の人であった池田宗旦が中心となり、口語を自由に用いた新しい着想の俳諧である。宗旦の後輩にあたる上島鬼貫が、その配下の中堅で著名である。これは新しい着想の俳諧であるから、庭園も新しさを求め、在来の植栽の多い庭園から離れて、それを尠くし、明るさと理解し易い庭になるように努めた。緑も現代風に多彩にするため、地被類も、高麗芝、龍の鬚、杉苔の三種とし、「市の花」たるサツキを野筋(築山より低い山や丘)紋様の刈込みとし、四種類の緑が展開するようにした。
しかし、単に新しさだけを求めたのではなく、「くの字」形の石橋配置と低い架け方、飛び石の打ち方を、俳諧の侘びの形態の打ち方にして、古典の美しさの基本を求めて、廻遊と観賞の庭園意匠の初心を忠實に表現した。御来館の諸彦の愛好を願う者である。

庭園改修責任者 重森千靑氏のことば
様々な伊丹への思いが込められた重森完途による本庭園を、私共が改修する事で心がけたことは、元の姿の良さを残すために、全く手を付けない部分と新規部分との繋がりを大切に設計にあたったことである。完途の書き残した「美味なる水、水の象徴たる井泉や湧水、清流表現」を、枯滝を付け加えることによって、美しく豊かな水景表現維持と成ることや、完途の晩年の作における石組が、近世初期頃の手法を好んで作庭していたので、改修部分も、作者や近世手法に思いを馳せながら作ることによって、当初作り上げた部分と、全く違和感のないようにする事に努めた次第である。完途の作品も、時間が経つにつれて徐々に評価が上がってきており、この庭園が文化ゾーンの一つとして、末永くこの地で愛されることを願う次第である。

展示室

展示室1(1階)、展示室2・3・4(2階)、展示室5・6(地下1階)では、美術・工芸・俳諧・歴史の多彩な分野の展覧会を、展示内容・規模にあわせて使用する展示室を変えながら開催しております。開催中の展覧会については展覧会ページをご覧ください。展示室4では伊丹市の歴史について常設展示を行っております。詳しくは歴史常設展示ページをご覧ください。

アトリエ

織機や銅版画用プレス機、電動ロクロ、染色スペースなど、多彩な道具や設備を備え、染織、陶芸、版画、デッサンなど工芸に関する実技講座のほか、こども向けワークショップや体験講座などを開催しております。また、ジュエラーベンチとジュエリー工具もそろえ、年間を通したジュエリー関連講座もございます。開催予定の講座については講座ページをご覧ください。

俳諧・俳句ひろば

「俳諧・俳句に親しむ」「柿衞文庫を伝える」をコンセプトに、俳諧・俳句の面白さをビジュアル的にわかりやすく伝えるコーナーです。日本三大俳諧コレクションに数えられる(公財)柿衞文庫の所蔵作品の中から代表的な作品およびその作者を解説するコーナーや、俳句や昔の文字であるくずし字をクイズ形式で遊びながら学ぶことができるタッチモニターを設置しています。また、伊丹と深く関わりのある柿衞文庫コレクションの由来を紹介するパネル展示や、代表的な所蔵作品、俳句公募事業の受賞作品を閲覧できるデジタル端末など、どなたでも気軽に楽しみながら俳諧・俳句に親しんでいただけるひろばです。

伊丹郷町クラフトショップ

旧石橋家住宅1階にある伊丹郷町クラフトショップでは、全国で活躍中の工芸作家約100名のクラフト作品を展示販売しています。陶芸・染織・木工・漆・ガラス・ジュエリーなどのクラフト作品のほか、展覧会図録や冊子、柿衞文庫のグッズも取り扱っています。詳細は、伊丹郷町クラフトショップページをご覧ください。

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