2017伊丹国際クラフト展 「ジュエリー」
2017年11月18日(土)~12月24日(日)
「伊丹国際クラフト展」は、今回で20回目を迎えました。今年のテーマは「ジュエリー」です。
伊丹市立工芸センターでは、プロのジュエリー作家育成を目的とした「伊丹ジュエリーカレッジ」を開講するなど、ジュエリー文化の発展に力を注いでおり、国内外で「ITAMI=ジュエリー」との認識が年々広がっています。
今回は、海外21ヵ国148名を含む、346名1,161点の応募がありました。厳正な審査の結果、97名が入選、そのうち8名が入賞されました。海外からは62名が入選、うち6名が入賞と、国際展の名にふさわしい力作が世界各国から集まりました。
多様なバックグラウンドから寄せられた作品は、素材や技法、コンセプトも様々です。
その中でも入賞および入選作品は、身体、自然、社会環境との関わり方を深く考察し、ジュエリーでしか表すことのできない造形の可能性が確かな技術によって追及されています。本展では、各作家の精神や思想が形になったような「ジュエリー」の多彩な表現をお楽しみいただければ幸いです。
-審査講評より-
「技法と素材について」
ジュエリーの審査をしながらずっと、使われる素材のこと、素材を生かす技法のことを考えていた。
手仕事の多くには、手慣れた素材、手慣れた技法が、良くも悪しくもつきまとうものである。物作りには常に「手練れ」であることが求められ重宝されるのであるから、あるいは避けようのない事柄であるのだろう。
一方「ものつくり人」には、「さが」とも言うべき未知の素材新しい技法への希求も常に存在する。
それぞれのものつくり人は、既知のことと未知のこととのバランスを取りながら、あたかもヤジロベエの基軸を探し求めるように、的確な一点の発見に努めているのだ。
昨今のトピックとしては、手仕事の現場へのコンピュータの介入がある。特にジュエリーのサイズ感は、3Dプリンターの導入を容易にしていると思う。
はたして3Dプリンターは手仕事の現場から排除されるべきものであるか。
おそらく排除すべきではない。むしろ新たな技法として意識していかねばならないものだろう。
その上で、さらに魅力的な素材と的確な技法を見つけ出し、「この一点の基軸」を発見することに挑戦すべきなのだろうと思う。
審査員長 小清水 漸 [ 彫刻家・京都市立芸術大学名誉教授 ]
展覧会情報
会期 | 2017年11月18日(土)~12月24日(日) |
会場 | 伊丹市立工芸センター 企画展示室 |
休館日 | 月曜(祝日の場合翌日) |
開館時間 | 10:00〜18:00(入館は17:30まで) |
入場料 | 入場無料 |
主催 | 伊丹市立工芸センター[公益財団法人いたみ文化・スポーツ財団 / 伊丹市] |
協賛 | 株式会社光陽社・佐竹ガラス株式会社 |
後援 | 近畿経済産業局・兵庫県・一般社団法人総合デザイナー協会 (DAS)・公益社団法人日本ジュエリーデザイナー協会・株式会社ベイ・コミュニケーションズ・伊丹コミュニティ放送株式会社 |
審査員 | 小清水 漸 [彫刻家/京都市立芸術大学 名誉教授] 審査員長 岩田 広己 [ジュエリー・金工作家/東京藝術大学 准教授] 佐藤 ミチヒロ [ジュエリー作家/伊丹ジュエリーカレッジ 講師/大阪芸術大学 工芸学科金属コース 非常勤講師] 関 昭郎 [東京都庭園美術館 事業企画係長 学芸員] 徐 玫瑩 [国立台南芸術大学応用芸術研究所 ジュエリー&メタルアーツ 専任副教授 (台湾)] 金 昇嬉 [韓国国民大学 名誉教授/ジュエリー作家(韓国)] KRANSEN Charon [Charon Kransen Arts ギャラリスト/講師/アーティスト(U.S.A.)] |
表彰式 | 日時:11月18日(土) 13:00~ 場所:伊丹市立工芸センター 地下1階ロビー |