市立伊丹ミュージアム

EXHIBITIONS

過去の展覧会 2021年度以前(伊丹市立工芸センター)

2008伊丹国際クラフト展 「酒器・酒盃台」

2008年10月31日(金)~12月7日(日)

1989年に始まった伊丹クラフト展は1998年に伊丹国際クラフト展としてより大きな公募展に切り替わり、主題を「ジュエリー」「酒器・酒盃台」として交互に開催して参りました。本年は、“清酒発祥の地~伊丹”にちなみ、日本酒にこだわった「酒器・酒盃台」をテーマに作品を募集。国内外より356名の応募を頂き、その中から99名(うち海外11名)の作品528点が選出されまし た。
純粋に日本酒を楽しめる酒器、日本酒を飲む場を盛り上げ、演出する器や台などは、これはどうやって飲むのか?どう飲んだらおいしいのか?など・・・、そこに集う人々の話題と想像は膨らみます。改めて日本の酒文化の深さと広さを感じていただくことができるでしょう。

-審査講評より-

今年の応募作には、次のような傾向がはっきりと見えた。作品のサイズが全体に小さくなったこと、身近に置いておきたいと思う作品が増えたこと、そしてグランプリがどれになるか審査員のだれにも予想がつかなかったこと。これを裏返していえば、実用に適した物が増えたこと、技術やセンスがより高いレベルにあること、そして作品の顔が多様になっているということだ。だからこの三つの傾向はそれじたいとしては好ましいものではある。けれども、顔が多様でだれもがグランプリはあれと確信をもてないということは、じつは強烈な顔をもって抜きんでている作品がないということだ。つまり、異物性が少なく顔が一様であるということでもある。この点がちょっと物足りなかった。
大賞に選ばれた松本由衣さんの作品は備長炭と漆、麻布と紙という異質な質感のリズムが魅力的で、「オスミツキ」というタイトルも愉快だ。その他の受賞作もそれぞれ、にやりとさせる形で、素材と手法の意外な組み合わせで、かもしだす空気で、そして色で、それぞれにそれぞれの企みをもっていた。

審査委員長 鷲田 清一 [ 哲学者・大阪大学総長 ] 

展覧会情報
会期 2008年10月31日(金)~12月7日(日)
会場 伊丹市立工芸センター
休館日 月曜休館(祝日の場合は翌日)
開館時間 10:00~18:00(入館は30分前まで、最終日は16:30まで)
入場料 入場無料
主催 伊丹市立工芸センター [(財)伊丹市文化振興財団・伊丹市]
協賛

小西酒造(株)・伊丹老松酒造(株)・(株)光陽社・(株)ユーアイ・佐竹ガラス(株)・伊丹酒造組合・世田谷文化生活情報センター 生活工房

後援

近畿経済産業局・兵庫県・(財)国際デザイン交流協会・(社)総合デザイナー協会・毎日新聞社・神戸新聞社・(株)ベイ・コミュニケーションズ・ハッピーエフエムいたみ

審査員

鷲田 清一 [哲学者・大阪大学総長]審査委員長
ウイリアム バーガー [米国バーガー エスタブロック財団 ディレクター]
馬川 晴美 [陶芸家・伊丹工芸クラブ副会長]
奥村 昭夫 [デザイナー・京都大学客員教授]
金子 透 [東北芸術工科大学准教授]
久保田 繁雄 [織造形家・大阪成蹊大学芸術学部教授]
小西 新太郎 [小西酒造株式会社 代表取締役社長]
沈 明姫  [漆作家]
大長 智広  [愛知県陶磁資料館 学芸員]

表彰式

日時:11月1日(土) 11:00~ 
場所:伊丹市立工芸センター 地下1階ロビー

関連企画

■陶芸ワークショップ
「マイおちょこをつくろう!」
日時:11月2日(日)・9日(日) 13:00~17:00(1個1時間程度)
講師:馬川晴美氏(陶芸家・審査員)
参加費:1個につき500円(要申込)
場所:工芸センターB1F 企画展示室前

■ミニコンサート
伊丹シティフィルハーモニー管弦楽団による木管五重奏
日時:11月15日(土) 16:00~16:40
場所:工芸センターB1F 喫茶コーナー
入場無料

■レクチャー「モダンうるし」
かろうじて受け継がれる伝統ではなく、イキイキと現代をあゆむ伝統。作り手と使い手がともに楽しめる漆の新たな姿を提案。
日時:11月24日(月祝) 10:30~12:30
講師:沈明姫氏(漆作家・審査員)
参加費:1,000円(要申込)
場所:工芸センター B2F セミナー室

東京巡回展

世田谷文化生活情報センター 生活工房 4F ワークショップAB
2009年1月17日(土)~1月31日(土)
東京都世田谷区太子堂4-1-1 キャロットタワー

入賞作品

大賞 Grand Prix
松本 由衣 MATSUMOTO Yui 《 オスミツキ 》

準大賞(白雪賞) 2nd Best Overall Award (Shirayuki Award)
山田 浩之 YAMADA Hiroyuki 《 注ぐ、呑む、笑う 》

伊丹賞 Itami Award
坂井 直樹 SAKAI Naoki 《 喫酒去 》

優秀賞(白雪松緑賞) Gold Award (Shirayuki Matsumidori Award)
長松 朋子 NAGAMATSU Tomoko 《 HI, BROTHER (携帯盃) 》

優秀賞(白雪伊丹諸白賞) Gold Award (Shirayuki Itami Morohaku Award)
松田 明徳 MATSUDA Akinori 《 滴の陰影 》

優秀賞(白雪酒永代覚帖仕込み賞) Gold Award (Shirayuki Sake Eitai Oboecho Jikomi Award)
奥村 絵美 OKUMURA Emi 《 よいのくち 》

奨励賞(老松賞) Award for Promising Talent (Oimatsu Award)
Jun-Bum PARK 《 Relationship 》

奨励賞(光陽社賞) Award for Promising Talent (Koyosha Award)
岩城 賢作 IWAGI Kensaku 《 嬉しい酒 》

グッドデザイン賞 Good Design Award
Claudia ZACHOW and Steffen LEUSCHNER 《 urban rhapsody 2 》

グッドマテリアル賞 Good Material Award
河野 隆英 KOHNO Takahide 《 玄の方座 (くろのほうざ) 》

審査員賞(伊丹酒造組合賞) Judge’s Choice (Itami Shuzo Association Award)
小林 亮二 KOBAYASHI Ryoji 《 若竹のかほり 》

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