伊丹国際クラフト展ITAMI INTERNATIONAL CRAFT EXHIBITION
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2018伊丹国際クラフト展「酒器・酒盃台」2018 ITAMI International Craft Exhibition
2018年11月17日(土)~12月24日(月祝)Sat. November 17 – Mon. December 24, 2018
「伊丹国際クラフト展」は、今回で21回目を迎えました。今年のテーマは「酒器・酒盃台」です。
清酒発祥の地・伊丹市は、酒造りの町として発展してきました。2013年10月には「清酒発祥の地 伊丹の清酒の普及の促進に関する条例」(「日本酒で乾杯」条例)も施行され、伊丹の酒文化の普及に向けた取り組みは、さらなる盛り上がりをみせています。
「日本酒で乾杯するシーンを愉しむ酒器と楽しい酒の場を演出する道具としての酒盃台」をテーマに作品を募集したところ、海外10ヵ国61名を含む、268名1,396点の応募があり、厳正な審査の結果、97名が入選、そのうち8名が入賞されました。
多様なバックグラウンドから寄せられた、素材や技法、コンセプトも様々な作品からは、乾杯する際の美しい所作を促し、ユニークな身体の動きを喚起することで、より自由で楽しい酒の場を印象づけるような作品も多く出品されています。
確かな技術で作家の思想をかたちにした、多彩な「酒器・酒盃台」の表現を、お楽しみいただければ幸いです。
展覧会情報
会期 | 2018年11月17日(土)~12月24日(月祝) 10:00~18:00 (入館は17:30まで) |
休館日 | 月曜休館(祝日の場合翌日) 入場無料 |
会場 | 伊丹市立工芸センター |
表彰式 | 11月17日(土)13:00~ 伊丹市立工芸センターにて |
主催 | 伊丹市立工芸センター【 公益財団法人いたみ文化・スポーツ財団 / 伊丹市 】 |
審査員 |
小清水 漸 [彫刻家、京都市立芸術大学 名誉教授] 審査委員長 |
―審査講評より―
邪悪な傾向と対策
この審査会を通して明らかになったことがある。
審査員の多くが気付いたことだが、出品作のうちかなりの割合で、前回までの受賞作からの影響が認められることだ。
ものを創り表現する営為を支える第一のものは、作者の内から発する歓びを伴った衝動である。その衝動と歓びの強さを感じ取ることが、審査に当たらせてもらっている者の冥加なのだ。今回は、生の純粋な衝動と歓びが感じられる作品は多くなかったように思う。
全体としてはレベルが高く、それぞれの酒器・酒盃台がいざなう雰囲気は、充分に私を酔いしれさせてくれた。それだけ作者の企みと技量が卓越していたのだと思う。だが、企みといい技量といい、創ることにとってそれらは二次的な要素だ。全くのわがままだが、破綻を恐れぬ衝動に突き動かされた作品が見たい。歓びを抑えきれぬ弾けた作品が見たいと思う。皆さんが身につけた技量と企画力は、あなたの生の純粋な衝動と歓びのひろがりを、作品として世に在らしめるために身に付けたものではないのだろうか。
審査員長 小清水 漸
大賞 / Grand Prix
赤の引力
大角 宏一 / OSUMI Koichi(JAPAN)
準大賞(白雪賞) / 2nd Best Overall Award(Shirayuki Award)
Sealed bag
TU Cheng-Chieh(TAIWAN)
伊丹賞 / Itami Award
Waiting to be Fixed
LIN Chun(TAIWAN)
優秀賞 (白雪・伊丹諸白賞)/ Gold Award(Shirayuki-Itami Morohaku Award)
紬 – TUMUGI
清水 美由希 / SHIMIZU Miyuki(JAPAN)
奨励賞 (老松賞) / Award for Promising Talent(Oimatsu Award)
乾漆種器「いろいろ」
佐野 圭亮 / SANO Keisuke(JAPAN)
奨励賞 (光陽社賞) / Award for Promising Talent(Koyosha Award)
The Heart Drinks Sake
HANSEN Ragnar(AUSTRALIA)
グッドマテリアル賞(佐竹ガラス賞) / Best Material Award (Satake Glass Award)
BUCHI KUCHI
三野 直子 / MINO Naoko(JAPAN)
審査員賞 / Judge’s Choice
檜雫 [Kaida] ~ Drops of Japanese
神山 和也 / KAMIYAMA Kazuya(JAPAN)