知命-50代の挑戦展
2016年6月4日(土)~ 7月3日(日)
伊丹市立工芸センターでは、展覧会を通じて様々な角度から工芸の‘現在’を切り取ることによって、‘未来’の可能性を探る試みに取り組んでいます。今回その一環として、充実期に入り、ますます精力的に創作に向き合う“工芸界の50代”に焦点を当て、これからの工芸を担う作家15名による作品を展示いたします。作品を通じて、‘工芸の未来’を感じることができれば幸いです。
子曰く、吾十有五にして学に志す。三十にして立つ。四十にして惑わず。五十にして天命を知る。六十にして耳順う。七十にして心の欲する所に従いて矩を踰えず。
加地伸行訳『論語』,講談社,2009年引用
孔子は、論語の中で「五十にして天命を知る」と語っています。50歳は「知命」― つまり、人は五十歳で天が自分自身に与えた使命を自覚する、ということになります。アーティストにあっては、無我夢中で制作に励んできた結果、自分とは何かをおぼろげながらも掴み、一方で技術レベルはある水準に達し、なお気力・体力も充実している世代です。彼らは50代で自らの進むべき道を見定め、あるいは確認し、もう一つの山を越えるべく創造への戦いに挑んでいくのです。
本展では、現在この50代をそれぞれの造形表現に向かって真摯に制作に打ち込む、陶・漆・竹・金属・ガラスの作家たちの現在を、会派・作風を越えた構成で紹介いたします。
(工芸評論家・外舘和子)
展覧会情報
会期 | 2016年6月4日(土)~ 7月3日(日) |
会場 | 伊丹市立工芸センター 企画展示室 |
休館日 | 月曜(祝日の場合翌日) |
開館時間 | 10:00〜18:00(入館は17:30まで) |
入場料 | 入場無料 |
主催 | 伊丹市立工芸センター[公益財団法人伊丹市文化振興財団・伊丹市] |
企画協力 | 外舘 和子 氏(工芸評論家) |
出品作家 | 磯飛 節子 (竹) 市野 雅彦 (陶) 栗本 夏樹 (漆) 重松 あゆみ (陶) 清水 一二 (陶) 杉浦 功悦 (竹) 田口 義明 (漆) 田嶋 悦子 (陶) 徳丸 鏡子 (陶) 本間 秀昭 (竹) 松島 さくら子 (漆) 村上 浩堂 (金属) 山田 瑞子 (金属) 吉田 幸央 (陶) 渡邊 明 (ガラス) |
関連企画 | 6月11日(土)14:00~ 無料 講演会 「世界が注目する日本の工芸 20世紀末~21世紀へ」 外舘 和子 氏(工芸評論家) |