COLLECTION 1 ジョージ・クルックシャンクのオムニバス展
2019年4月6日(土)-5月26日(日)
政治や社会の出来事などを絵で面白く伝える諷刺版画が大衆の娯楽だったイギリスでは、19世紀半ばから挿絵入りの小説が盛んになります。教育や印刷技術の発展でたくさんの人々が小説を読むようになり、それまで活躍していた諷刺画家たちが挿絵も手がけるようになります。一枚の絵で多くの情報を伝えてきた諷刺画家たちは、挿絵という新しい芸術でも創造性を発揮しました。
その第一人者がジョージ・クルックシャンク( 1792-1878)です。諷刺画家として高く評価されていたクルックシャンクは、時世にあわせて活躍の場を広げ、グリム童話の最初の英語版『ドイツ民話集』など子ども用の本や、チャールズ・ディケンズ著『オリヴァー・ツイストの冒険』やハリソン・エインズワース著『ジャック・シェパード』など文壇の花形たちの小説に挿絵を提供し、挿絵画家としても人気を博しました。また作品だけではなく、小説家の陰に隠れがちな挿絵画家の地位を守ろうと戦ったことでも知られます。
19世紀イギリスの諷刺画から挿絵への過渡期に生き、その両方で才能を発揮したクルックシャンク。本展では伊丹市立美術館のコレクションから約200点を展示し、ロンドン下町の日常や奇怪なファッションなどを面白おかしく描いた諷刺画、物語世界を豊かに表現した挿絵、クルックシャンクならではのマニアックな視点がみられるオリジナル作品と、大きく三つに分けてご紹介します。
展覧会情報
会期 |
2019年4月6日(土)-5月26日(日) |
会場 | 伊丹市立美術館 |
休館日 |
月曜日(但し10月8日、12月24日は開館、10月9日は休館) 臨時休館 :11月12日~11月16日 |
開館時間 | 10:00〜18:00(入館は17:30まで) |
入館料 |
一般300(240)円、大高生200(160)円、中小生100(80)円 |
主催 |
伊丹市立美術館[公益財団法人いたみ文化・スポーツ財団/伊丹市] |
関連イベント |
ギャラリー・トーク |