たのしい絵本の美術館 「こどものとも」絵本原画展
2007年11月3日(土・祝)ー12月16日(日)
絵本は、かつては子どもだけのものと考えられていましたが、現在では絵と詞が一体化した複合芸術として、「美術」や「文学」の分野に深く関わるメディアであることが認められてきました。さらに子どもにとって生まれて初めて出会う美術として、その表現の重要性が論じられています。1960年代以降、日本では、多くの優れた才能が絵本の世界に多彩な表現を展開してきましたが、とりわけ彼らが活躍した共通の舞台に月刊絵本誌「こどものとも」があります。1956年4月の創刊以来、常に日本の絵本界をリードし続けてきた「こどものとも」は2006年3月号で通巻600号となり4月には創刊50周年を迎えました。月刊誌でありながら、毎号ひとつの物語を一人の作家が通して絵を描くという出版形態、絵本の専門作家ではない画家・彫刻家も起用するなど、かつてなかった試みで、児童書出版界に大きな転機をもたらしました。絵本界をリードする多くの絵本作家が「こどものとも」から出発し、そこで多くの代表作を生み出しています。現代の日本の絵本の活況は、「こどものとも」によって形作られたといっても過言ではないでしょう。本展は、「こどものとも」の初期の名作から最新作まで、今もなおロングセラーを続けている作品を中心に16作品を選定し、その表現の魅力を探ろうというものです。
展示会場には、絵本の全場面の原画が並べられ、場面ごとに詞(文)のパネルが添えられて、美術館がまるごと絵本に様変わりします。幼いお子様からご老人まで、会場で絵本をお互いに読み合って、絵本の楽しさを満喫していただければ幸いです。
展覧会情報
会期 |
2008年7月5日(土)ー8月17日(日) |
会場 | 伊丹市立美術館 |
休館日 | 月曜日(但し祝日開館・翌日休館) |
開館時間 | 10:00〜18:00(入館は17:30まで) |
入館料 |
一般¥700(500)/大高生¥350(250)/中小生¥100(80) |
主催 |
伊丹市立美術館[(財)伊丹市文化振興財団・伊丹市]、神戸新聞社 |
共催 |
伊丹市教育委員会 |
後援 |
サンテレビジョン・NHK神戸放送局・ラジオ関西 |
協力 |
福音館書店・姫路こどものとも社 |
監修 |
香曽我部秀幸氏(梅花女子大学教授) |
関連企画 |
●1 ワークショップ「ポップアップ絵本をつくろう!」 ●2 講演会 「『こどものとも』と日本の絵本」 ●3 絵本の読み聞かせ |