小牧源太郎 生きとし生けるもの

3,000円(税込)

発行年 : 2022年
サイズ : 29×20.8㎝
ページ : 231p
重量 : 1002g

日本のシュルレアリスムの草分けのひとりであり、時流に揺らぐことなく独自の思想と画風を貫き通した画家・小牧源太郎(190689)。生涯、京都で制作をつづけた小牧は、戦前のシュルレアリスムの時代から発し、仏教美術を創作の源とした「仏画的時代」、土俗信仰にみる人間の本能を超現実的に描いた「土俗信仰的時代」、そして独特の宇宙論的世界の探求を試みた「宇宙空間的時代」と創作を展開させながら、独自の理論を深遠な絵画世界のなかで表出しました。それは、めまぐるしく移り変わる社会と混濁する世界に生きながら、自分に内在する無意識の領域と、自分を取り巻く非合理な現象を追求しつづけた軌跡でもあります。
市立伊丹ミュージアムが所蔵する作品資料を中心に、初期から晩年までの油彩画、下絵、構想スケッチなど約200点を掲載。作品解説に加えて、小牧自身の言葉や外遊時の日記の抜粋、年譜を所収し、50年にわたる画業のなかで小牧が追求した創作と思想の軌跡を紐解いた図録。