市立伊丹ミュージアム

EXHIBITIONS

過去の展覧会 2021年度以前(伊丹市立工芸センター)

2019伊丹国際クラフト展「ジュエリー」

2019年11月16日(土)~12月22日(日)

「伊丹国際クラフト展」は、今回で22回目を迎えました。今年のテーマは「ジュエリー」です。
伊丹市立工芸センターでは、プロのジュエリー作家育成を目的とした「伊丹ジュエリーカレッジ」を開講するなど、ジュエリー文化の発展に力を注いでおり、国内外で「ITAMI=ジュエリー」との認識が年々広がっています。
今回は、海外19ヵ国138名を含む、339名1,132点の応募がありました。厳正な審査の結果、97名が入選、そのうち8名が入賞されました。海外からは59名が入選、うち6名が入賞と、国際展の名にふさわしい力作が世界各国から集まりました。
多様なバックグラウンドから寄せられた作品の中でも、入賞および入選作品には、自然素材と人工素材を組み合わせることにより、環境や社会へのメッセージや、人間の感情を豊かに表現している作品が多く見られました。また、身体を飾るジュエリーとしての美しさを備えていることはもちろん、身近な生活から着想を得て生み出された、五感を刺激する形状は、特筆すべきユニークさに溢れています。
本展を通して、各作家の精神や思想が形になったような「ジュエリー」の多彩な表現をお楽しみいただければ幸いです。


-審査講評より-
「創作の要素」
例えばジュエリーを創作するうえで欠かせない要素は何か?
審査会を通じて再認識したのだが、それは作者の「立ち位置」「姿勢」「世界観」であるように思った。そして加えて「素材」と「技倆」なのだと思う。
沢山の出品作品から入選作を選び、更に入賞作品を決定する任を委ねられた審査員は、皆それぞれの業績を負った眼で選んでいくわけだが、作品の見映えだけでなく無意識のうちにその作者の世界観を探っているのだと思う。
大賞に選ばれた作品は、柑橘の皮をメインの素材とし金属の枠と組み合わせたものだ。素材の選択の背景には作者の考え方が明確にみえ、同時に構成される空間は造形力の確かさを窺わせる。
準大賞の作品も素材の選択がユニークであるだけでなく、作者の姿勢が良く見てとれる。
伊丹賞の作品は自らの「立ち位置」「姿勢」「世界観」を把握していないと表現できない作品であると思った。特に優れているのはスケールの選択であろう。
全体に改めて欲を付け加えれば、「素材と技倆と見映え」だけで一瞬に目を奪われる作品にも出会ってみたい。

審査員長 小清水 漸[彫刻家・京都市立芸術大学名誉教授]

展覧会情報
会期 2019年11月16日(土)~12月22日(日)
会場 伊丹市立工芸センター 企画展示室
休館日 月曜(祝日の場合翌日)
開館時間 10:00〜18:00(入館は17:30まで)
入場料 入場無料
主催 伊丹市立工芸センター[公益財団法人いたみ文化・スポーツ財団 / 伊丹市]
協賛 株式会社光陽社/佐竹ガラス株式会社
後援 近畿経済産業局/兵庫県/一般社団法人総合デザイナー協会(DAS)/公益社団法人日本ジュエリーデザイナー協会(JJDA)/株式会社ベイ・コミュニケーションズ/伊丹まち未来株式会社
審査員 小清水 漸 [ 彫刻家/京都市立芸術大学 名誉教授 ] 審査員長
岩田 広己 [ ジュエリー・金工作家/東京藝術大学 准教授 ]
小野山 和代 [ 染織家/大阪芸術大学 教授 ]
佐藤 ミチヒロ [ ジュエリー作家/伊丹ジュエリーカレッジ 講師/大阪芸術大学工芸学科金属コース 非常勤講師 ]
関 昭郎 [ 東京都写真美術館 事業企画課 事業第一係長 学芸員 ]
Atinuj Atty TANTIVIT [ ギャラリスト/ジュエリー作家(タイ) ]
柳 延熹 [ 金属工芸作家(韓国) ]
表彰式 日時:11月16日(土) 13:00~
場所:伊丹市立工芸センター 地下1階 企画展示室前ロビー
関連企画 ワークショップ
「ヒノキを叩いてブローチをつくろう」
12月8日(日) 13:30~(2時間程度)
講師:青木愛実 (グッドマテリアル賞受賞者)
参加費:2,000円
定員:10名 ※中学生以上対象(要予約)
関連資料 展覧会チラシ

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